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木村カエラ、金沢明子、フィオナ・アップル|ビートルズをカバーした粋な人々

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映画『九十歳。何がめでたい』の主題歌を担当している木村カエラ。彼女の歌声は何だか聴いていて力が湧いてきますよね。私はリズムを取りながら「やっぱりやるやつだよな。カエラちゃん」と10年以上前のカバー曲を思い出していました。

ビートルズと言えばレジェンド中のレジェンドで、他のアーティストとは格が違うというか。カバーするにもかなりハードルが高いといいます。そんななか、ビートルズの楽曲を大胆にカバーした畑違いの3人をピックアップしてみました。

まずは木村カエラからいってみましょう。彼女が2012年10月、28歳の誕生日にリリースしたシングル『Sun shower(サン・シャワー)』に収録されているのが「Hello Goodbye」です。当時、キヤノンとのタイアップでミラーレスカメラ『EOS M』のCM曲としても流れました。

マリンバが暴れているようなアレンジに注目

高校時代はモデルをやりながらバンドを組んで活動していただけに、音楽へのこだわりは強いものを感じます。ソロ歌手としての楽曲「リルラ リルハ」や「Butterfly」など多くは歌詞を手がけています。

だから「Hello Goodbye」をカバーするときは彼女なりに悩んだそう。ラジオ番組『坂本美雨のディアフレンズ』(TOKYO FM)で、ビートルズのカバーなんて畏れ多いと胸中を明かしつつ「超えようとすると逆にダサくなっちゃう!いっそのことヘンテコにしちゃえ」と斬新なアレンジにしたことを語っていました。

マリンバ奏者・石橋英子の演奏について「リズムとか、マリンバが暴れている感じ」とカエラ

ジョンの世界観を大切にしながら“自分の歌”に

アメリカの女性シンガーソングライターとして知られるフィオナ・アップル(Fiona Apple)は、1998年に映画『カラー・オブ・ハート』のサウンドトラックアルバムでビートルズの「Across The Universe(アクロス・ザ・ユニバース)」をカバーして話題になりました。

ジョン・レノンがギターを弾きながら歌う不思議な世界観を壊すことなく、かつ彼女のものにしてしまう個性的な歌声で世界を魅了したものです。

2022年にカバーヴァージョンのミュージックビデオをHDリマスター化

圧巻カバーはイエロー・サブマリン音頭

海外や日本アーティストたちがビートルズをカバーしてきました。それでも私は「イエロー・サブマリン音頭」(1982年)ほど意外性のあるアレンジに挑戦したカバーを知りません。

歌っているのは民謡歌手の金沢明子ですが、大瀧詠一さんを中心とする作曲家たちがプロデュースを手がけ、松本隆さんが訳詞を担当したとされます。

大瀧さんらしい「音頭」を大胆に取り入れたアレンジですが、ポール・マッカートニーはこの曲を聴いて訳詞も含めてOKを出したそうです。それぞれの“天才”を感じるエピソードではありませんか。

ポールが2013年に日本公演を行った際、私は幸いにも11月15日の福岡ヤフオクドーム公演を見ることができました。

本番が始まる前、会場にビートルズの楽曲が流れており、そのなかに違和感なく「イエロー・サブマリン音頭」が選曲されていたときは「いいねぇ」とニンマリしたものです。

2020年3月3日放送のNHK総合『うたコン』で「ビートルズ&春うたスペシャル」と題して日本のアーティストたちがカバー曲を披露しました。

金沢明子が「イエロー・サブマリン音頭」を歌ったときは、共演者のアイドルからベテラン歌手、太鼓隊までが一緒になって盛り上がったものです。

NHKはぜひとも『紅白歌合戦』で金沢明子に「イエロー・サブマリン音頭」を歌ってもらい、同じような共演者が一丸となった企画を考えていただきたい。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。

冒頭で触れた映画『九十歳。何がめでたい』の主題歌「チーズ」を木村カエラがライブで歌う映像があります。

これを見ていただき「木村カエラって、やるやつだな」と感じながらお別れといたしましょう。

映画『九十歳。何がめでたい』の主題歌「チーズ」