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ジョン・レノンと『鬼滅の刃』のお館様、共通する心地よい声の秘密は「ゆらぎ」にあり

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漫画やアニメが大人気となった『鬼滅の刃』で主人公の竈門炭治郎が所属する鬼殺隊の最高管理者「お館様」こと産屋敷耀哉(うぶやしきかがや)と、ビートルズのジョン・レノンに意外な共通点があるのをご存知でしたか。

炭治郎が那田蜘蛛山での激戦を終えて、鬼殺隊の最高位に立つ九人の剣士「柱」がお館様の前に集まる柱合会議に連れていかれ、初めてお館様に会った時、「この人の声を聞いているとふわふわする」という場面があります。

『鬼滅の刃』の関係資料ではお館様の声が「1/fのゆらぎ」というリズムで人に心地よく響くからだとあります。これってアニメの世界だからではなく、ジョン・レノンやヒトラーが「1/fのゆらぎ」だと言われ、日本では美空ひばりがそうらしいですよ。

ジョン・レノンや美空ひばりの声が心地よく聞こえるのはともかく、ヒトラーがその声で演説をしてナチスを先導したのかと思うと怖いような気も。お館様の場合は「1/fのゆらぎ」によって個性派ぞろいで一筋縄ではいかない柱たちを束ねることが出来るのでしょう。

画像は『John Lennon 2021年2月2日付インスタグラム「What John Lennon」』のスクリーンショット

ジョン・レノンは声がコンプレックスだった?「1/fのゆらぎ」との関係はどうなっちゃうの!?

ジョン・レノンが録音した自分の声にコンプレックスを持っていたという情報を小耳に挟んだのですが、誰しもカセットテープに録音した自分の声を聞いて「これで誰の声?」と違和感を持ったことがあるのではないでしょうか。でもジョンの場合はレコーディングした声が「1/fのゆらぎ」と言われるのに、なんでコンプレックスだったんだろう?

ラジオ番組で、ジョン・レノンがスタジオの天井の真ん中にマイクをセットして、天井から垂らしたロープにジョンがしがみついてぶら下がり、そのロープをスタッフに回してもらって宙をぐるぐる回りながらマイクに向かって歌ったという話をしていました。これはビートルズのアルバム『リボルバー』(1966年)に収録された『トゥモロー・ネバー・ノウズ』のレコーディングだと思われます。

『トゥモロー・ネバー・ノウズ』と言えばテープを逆回転させて不思議な音響効果を出すなど実験的な楽曲で、資料によるとテンションが上がったジョンが天井からロープを吊るして回りながら歌ったとあり、もしかすると「声にコンプレックスを持っていた」からそのようなことを考えたのではないかもしれません。どっちにしろこの方法は失敗したので採用されなかったそうですが。

ジョン・レノンの歌で「1/fのゆらぎ」を思わせるのは『イマジン』をはじめ『ウーマン』、『Love(ラヴ)』など沢山ありますが、私はビートルズ時代の『ドント・レット・ミー・ダウン』にグッときます。シャウトっぽい歌い方なのに聴いていると胸に染み入りどんどん引き込まれていくんですよね。これって「1/fのゆらぎ」の効果ではないでしょうか。