音楽とわたし PR

『イエローサブマリン音頭』を歌う金沢明子が裏話「聖子ちゃんみたい」な曲を想像した

記事内に商品プロモーションを含む場合があります
イエローサブマリンのイメージ (ねぼーさんによるイラスト ACからのイラスト)

『イエローサブマリン音頭』を久しぶりにテレビで観ることが出来てテンション上がりました!NHK総合で3月3日に生放送された『うたコン』の特集「7時半発!ビートルズ&春うたスペシャル」で金沢明子が歌ったんですよ~!

彼女は1975年にデビューして「民謡界の百恵ちゃん」のキャッチフレーズで売り出した期待の若手民謡歌手でした。民謡界や演歌界で活躍すると1982年11月1日に発売した16枚目シングル『イエローサブマリン音頭』がそれまでと全く違う楽曲でとにかく話題になりました。

ビートルズの『イエロー・サブマリン』(1966年)を松本隆による日本語訳詞と大瀧詠一のプロデュースでカバーしたもので、ビートルファンの私などは「けしからん」と受け入れることが出来なかったものです。

大瀧詠一は『ナイアガラ音頭』のように日本の感性を取り入れたポップなアレンジで知られますが、そうした意味で『イエローサブマリン音頭』は彼の集大成と言える作品でした。

ビートルズの楽曲をカバーするには承諾をもらうのが難しいと言われるなか、ポール・マッカートニーは『イエローサブマリン音頭』を聴いて喜んでOKしたと聞きます。

最初は反発していた私も何度か耳にするうちに『イエローサブマリン音頭』にはオリジナリティーがあり、ビートルズの『イエロー・サブマリン』とは別の作品として楽しめる素晴らしいものだと認識を改めたものです。

数年前にポール・マッカートニーの福岡・ヤフオクドーム公演を見に行ったのですが、本番前に流れるBGMで『イエローサブマリン音頭』が流れるのを聞いて「ああ、ポールに認められている証拠だな」と一人頷きました。

『うたコン』で久々に見た金沢明子は当時のことを、ヒットメーカーの松本隆と大瀧詠一がタッグを組む曲だと聞いて「聖子ちゃんのような可愛い曲を歌えると思っていたら『コブシを入れて』って言われたんです」と思い出していました。

でも彼女が歌わなければこの曲も松本隆と大瀧詠一がイメージした世界観をここまで表現することはなかったように感じます。きっと金沢明子が一番それを実感しているのではないでしょうか。